さいたま市浦和区にある麗和幼稚園(れいわようちえん)絵本大学なンダ!

麗和幼稚園は明治の末、この浦和の地において保育を開始以来102年の歴史をもつンダ。埼玉県においては、大正元年(1912年)に認可された最初の幼稚園なンダ。キリスト教の精神に基づき、学校教育法に従い、幼児の人間教育に重点をおいているンダ。

麗和幼稚園

2003年9月より幼稚園にて、絵本の研究会「絵本大学」が開催されているンダ。

絵本とは何か、子どもたちにとって大切な絵本とはどういうものなのか、おとなが子どものために、どういう絵本を選び、どんなふうに読んでやったらいいのかを、世界の代表的な50作品を味わいながら考えていきます。また、絵本を探ることで、現在崩れつつある親と子の絆についても考えていきます。

お問い合わせ先:

さいたま市浦和区仲町2-10-19

048-822-4594

(麗和幼稚園)http://www5b.biglobe.ne.jp/~reiwa/page/2015-seikatu.html

2003年に始めたこの『絵本大学』は、今年度で13年目になります。もともとここ諸聖徒教会の司祭で、当時麗和幼稚園園長(今は理事長)の広田勝一先生の発案で、こちらの教会の信徒で、長年福音館書店で絵本や童話の編集責任者をしていた作家の斎藤惇夫が、世界の代表的な、そして、何としてもわが子の卒園までには親が子どもたちに読んでやってほしい――子どもたちが親から読んでもらう権利を持っている、と言ってもいいのですが――、50冊の絵本を選び、それを1年かけて保護者の皆さんとともに楽しみながら、子どもの成長と絵本の関係を考えようとしてきた学びの場所です。保護者の皆さんは、

「人が生涯本好きになるかどうかは、絵本の中で味わった楽しみの量による」
「幼いころに読んでもらった絵本の量と質が、生涯の読書の方向を決める」
「メディアの嵐から子どもの心を守るのは親に読んでもらう絵本」
「三代続いたものでないと絵本とはいえない」
「どんなに字が読めるようになっても、10歳までは親に読んでもらうのが読書」

などという言葉はどこかで聞いていらっしゃると思います。どの言葉も正しいのですが、いざ我が子のために絵本を選ぼうとすると、絵も文章もひどいものを買ってしまったり、なんとか早く子ども自身に読ませようとしたり、絵本で何かを教えようとしたり・・・、結局は「子どもを本離れさせ、活字離れにしてしまう」ことがよくあるのです。

絵本が好きにならなくてもかまわない、などと悠長に言ってもいられません。子どもたちを取りまいている環境は、メディア一つとっても、子どもたちの感じる力、考える力、を奪い去ろうとしています。今ほど子どもたちが普通に元気に成長していくのが難しくなった時代はないし、実は今ほど絵本(絵本体験)が必要とされている時代もないのです。この『絵本大学』では、

(1)世界の絵本の傑作中の傑作をご一緒に味わってみたいと思います。
(2)さまざまなジャンルの絵本をのぞいてみます。詩の絵本、昔話の絵本、そして、リアリズムやファンタジーの絵本など。
(3)三代にわたって子どもたちが愛し守ってきた絵本の内容と形式を考えてみます。
(4)絵本の歴史をすこしのぞきながら、絵本とは何か、について考えてみます。
(5)そのうえで、なぜ子どもたちの成長にとって絵本が必要なのかを考えます。

つまり、芸術の中でもひときわ美しい絵本をご一緒に楽しみながら、具体的に、子どもたちにとって、なぜ(とりわけ今!)絵本がなくてはならないものであり、その絵本とはどういうものなのか、それを考えてみたいのです。もしも、親が、絵本選びと読み聞かせに失敗さえしなかったならば、絵本は子どもたちの将来の読書の方向を決めていく鍵になるばかりでなく、子どもの心を守る砦になり、成長を促す力になっていくはずなのです。

講師:斎藤惇夫(さいとう あつお)新潟市生まれ。長年、福音館書店の編集責任者として子どもの本の編集にたずさわり、2000年より作家活動に専念する。

今年の予定なンダ。

第五回 10月11日(火) 詩の絵本を楽しむ
「かばくん」「木いちごつみ」「よあけ」(福音館書店)「もこもこもこ」(文研出版)

おとなが少し苦手で、子どもたちは本来大好きな詩について考えます。参加者全員、2編ずつ、大好きな詩(子どものための詩でなくとも、例えば青春時代に密かに愛唱した詩でも、今お好きな詩でもかまいません)を用意してきて、皆さんの前で披露して下さい。ご用意を忘れた方のためには、こちらで、幾冊か詩集を用意しておきます。目で読むのと、耳で聞くこととがどんなに違うのか、そして子どもたちどんなに、本当は詩がすきなのか、それを認識していただきたいのです。それが、詩を知る第一歩です。

第六回 11月 8日(火) 近代絵本のはじまり
「ピーターラビットのおはなし」「金のがちょうの本」(福音館書店)

一体、絵本は、いつから、限られた子ども時代の消耗品では決してなく、生涯楽しむことのできる芸術の一つのジャンルとまでみなされるようになったのか、それを探ってみます。絵本とは何か、なぜ子どもたちにとって絵本が大切なのか、子どもの成長を促す絵本には何が備わっているのか。一体絵本が絵本になるためには、どういう質を持った絵と言葉によって作られていなくてはならないのか、つまり絵本の条件とは何か、それをしっかりと学びたいと思います。

第七回 12月 6日(火) 行って帰る物語
「こすずめのぼうけん」「アンガスとあひる」「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」(福音館書店)、そしてもう一度「チムとゆうかんなせんちょうさん」やピーターラビットなど。

子どもたちが愛して守り続けてきた物語の形式「行って帰る」について考えます。この形式を考えることが、子どもたちがなぜ物語を楽しむのか、どんな物語を愛するのか、はっきりと見えてきます。もしもできたら、『幼い子の文学』(瀬田貞二著・中公新書)の中の、「行きて帰りし物語」の項目を読んできてください。この形式の子どもたちにとっての意味が、分かりやすく記されています。また、クリスマス絵本の傑作を調べます。

第八回 1月17日(火) 取り上なかった絵本の傑作か、あるいは宮沢賢治について

あまりとりあげられることのない、けれども紛れもない絵本、あるいは、幼児のための絵本の傑作を楽しみたいと思います。また、冬(雪)の絵本の傑作も取り上げます。

第九回 2月 7日(火)私たちの国の子どもの本の夜明け

浦和に深い関係があり、しかも、私たちの国の子どもの本を実り豊かな方向に導いて下さった石井桃子さんと瀬田貞二さんのお仕事を振り返りながら、第二次世界大戦後、私たちの国の子どもの本の出版が何を目指してきたのか、それを考えてみます。同時に、小学校に入ってからぜひ子どもたちに経験してほしい本についてお話しします。

是非都合のつく方は、参加すると良いンダ。

幼稚園の一日なンダ。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~reiwa/page/ichinichi.html

 

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2016-09-30 | おうち探し, 子育て